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1.空き家の利用等による個人オーナーの増加
最近ニュースなどで、居住しない実家の空き家の増加について聞くことが多くなってきました。この居住しない空き家の実家を賃貸物件として活用する不動産賃貸業の個人オーナーの方々が年々増えてきています。
また、ご両親から賃貸物件を相続した個人オーナーの方々もいらっしゃるかと思います。
相続した物件により不動産賃貸業を営む場合、初期投資のための借入れが必要ない上に、毎月継続的な賃料収入を得ることができるため、経済的なメリットが非常に大きいものといえます。
他方において、円滑に事業を運営するためには、不動産に関する法律・判例や賃借人等とのトラブルへの対応についての知識も必要になるかと思います。
2.不動産賃貸業には法律の知識が必要になります
不動産賃貸業は一つの独立した事業であり、取引内容は不動産に関する賃貸借契約になります。
賃貸人である個人オーナーは、この賃貸借契約に基づき、賃借人に所有不動産を使用させる義務を負い、その対価として賃借人から賃料の支払い受けることになります。
賃貸人の所有不動産を使用させる義務は契約に基づく法的義務になりますので、この義務を怠ると債務不履行責任の問題に発展してしまいます。
例えば、賃貸した建物の雨漏りを放置してしまい、賃借人の家財が水浸しになってしまったとすれば、まさに賃貸人が所有不動産を使用させる義務を怠ったといえますので、賃貸人は債務不履行責任を負うことになります。
もっとも、賃貸人の法的義務の範囲は明確なものばかりではありませんので、賃借人からの要望・苦情等に対して、どの程度の対応を取るべきか判断に悩むケースも多いといえます。
このようなケースにおいて対応の指針となるのが不動産や賃貸借に関する法律・判例の知識になりますが、個人オーナーの方々が独力で一から習得するのは非常に難しいものといえます。
3.弁護士と不動産会社との違い
不動産賃貸業を営む個人オーナーの方々が不動産賃貸業を営むに当たって、不動産会社と契約をすることも多いと思います。
この不動産会社との契約内容としては、
- 賃貸借契約の仲介と
- 賃貸借契約後の管理委託
の2種類があります。
まず、①賃貸借契約の仲介とは、新規に賃借人を募集し、応募があった賃借人と賃貸借契約を締結するまでの業務になります。
そのため、不動産会社との契約が①賃貸借契約の仲介のみの場合、賃貸借契約締結後の物件に関するトラブルは個人オーナーの方々が自ら対応しなければならなくなります。
次に、不動産会社との契約内容が②賃貸借契約後の管理委託である場合には、賃貸借契約後のトラブルについては、その不動産会社がひとまず対応してくれます。
しかし、例えば賃料滞納や建物明渡しといった対応が困難なトラブルが発生した場合には、不動産会社の担当者の方々による対応にも限界がありますので、より専門的な法的アドバイスが必要になるケースも不動産賃貸業には少なくないといえます。
これらのトラブル全般に対応できるのが弁護士であり、法律・判例のリサーチによる適切なアドバイスや賃貸人の代理人としての訴訟・強制執行等の対応までご提供することが可能です。
4.アルプス法律事務所との顧問契約によるメリット
不動産賃貸業は一つの事業であり、個人オーナーの方々はその事業を営む経営者といえます。
そして、経営者である以上、事業に関連する法律等の知識は最低限必要になると思います。
アルプス法律事務所では、顧問契約を結ぶ個人オーナーの方々の法律相談を時間無制限でお受けしています。そして、法律相談の方法についても、来所による相談だけではなく、電話、メール、LINEによるご相談もお受けしています。
幣事務所では、出来る限り、法律の条文や判例等の根拠を示した上で、わかりやすいご説明を心がけています。
どんなに些細な疑問であっても、日常的にご相談いただくことにより、個人オーナーの方々が不動産賃貸業を営むために必要な法律等の知識・経験が確実に深まっていくものと考えます。